若者の参画を議論 三都市シンポジウムを開催しました。

 9月27日、三都市シンポジウムを共育共創コモンズで開催し、「若者が活躍するまちづくり」をテーマにした今回は110人が参加しました。
 本シンポジウムは、金沢、熊本、岡山の三つの都市が、まちづくりの実践的事例を紹介し合い、持続可能な都市戦略のネットワークを形成するために2005年から毎年開催しています。
 三都市は、学都、庭園、新幹線、都市規模などの共通点が多い一方で、中心市街地活性化、観光交流、災害レジリエンスなど地域の特徴を活かした発展モデルを発表しました。
 金沢の発表では、金沢市における学生のまちの推進に関する条例をはじめ、中心市街地で若者が活躍する場を提供してきましたが、現在は、移住者の参加を呼び込んだ地域活性化プロジェクトを展開するようになった事例が紹介されました。また、熊本の事例では、企業、商店街、大学が連携し、DXを活用したまちを楽しむ教育を提供するようになりました。これは若者が地元商店街での居場所を見つけることで地域の愛着を回復する試みです。岡山の発表では、ハード・インフラ事業として行政が歩きやすいまちづくりを政策的に展開してきましたが、現在は、まちづくり団体や若者が、まちづくりのコンテンツを提供するように発展してきており、特に高校生や大学生が、行政、企業、NPOなど大人を繋ぐ結節点としての役割が期待されるようになっていったことなどを紹介しました。
 那須保友学長は、「三都市はまちづくりの連携を続けてきたが、明治時代や大正時代には、海外から入ってきた疫病を防ぐために医療の拠点として大切な役割を果たしてきた。三都市の更なる交流に期待したい」と述べました。
 来年度の三都市シンポジウムは、「つなぐ」をひとつのテーマとして金沢大学で開催される予定です。